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着物について熱く語ります


by kimono-syokunin

虫止め

浴衣(ゆかた)や長襦袢(ながじゅばん)についている物体。

袖付け(そでつけ)や揚げ上(あげうえ)などの
ホツレやすい場所にしてある。

小さいが、効果は絶大。

以前、着慣れない浴衣を着付け中、裾(すそ)を
間違えてふんずけてしまった事がある。

一瞬のことで、「しまった」と思ったら、時既に遅し。

ぶちっ

袖が裂けたのを覚悟して、おそるおそる見てみたら、
虫止め(むしどめ)だけがほどけた状態だった。
・・・この時ばかりはホント、虫止めしてて良かったと思った。

要するに、布を補強する役割なのだ。

そんな虫止めの作り方。

まず糸を通した針を、刺して抜く。
2回目に刺した時、抜かずに刺したままにする。


虫止め_b0104744_094738.jpg



指に糸をひっかける。




虫止め_b0104744_0124635.jpg

指にひっかけた糸を、針の方に移す。





虫止め_b0104744_0153257.jpg

指を抜いて、糸をそーっとひっぱる。





虫止め_b0104744_017322.jpg
この時、ゆるみが入らないように
しっかりと針の根元にもっていく。





これを8回繰り返す。
(この回数が多いほど、大きい虫止めが出来る)


虫止め_b0104744_021542.jpg最後に、糸が上がってこないように
押さえながら針を抜く。

同じ位置に針を刺し、抜いて固定。

玉止めをして隠したら完成♪


この「虫止め」ホツレ防止なので、何回か着たら
浴衣の身代わりに成仏している可能性大です。

・・・中にはもともとしていない物もありますが。

やり方知っとくと、便利だと思います。

ちなみに、名古屋帯(なごやおび)の太鼓(たいこ)の三角の部分。
2本取りの糸で虫止め作っておくと、丈夫でホツレにくくなります☆

※虫止めは、分かりやすいように目立つ色の糸でしていますが、
 本来は目立たないように、色を合わせてあります。
by kimono-syokunin | 2006-06-09 23:51 | 着物ぷち知識